「ピザもミキサー食になりますよ」

あたりまえですが、言語聴覚士として働いていると
ミキサー食など、”嚥下食”と言われる食事をたくさん見ます
試食の機会も多いためいろいろな嚥下食に出会います
一般的なミキサー食、刻み食、とろみ付き、ソフト食…
病院や施設だと、管理栄養士さんが
栄養はもちろん
細やかに食事形態や味を工夫して提供してくれます

見た目からして食べられない・・・という方もいるかもしれませんが
私は慣れもあるのか
「おいしいね!」「これはいまいちだね」など
食べ比べするのが好きなぐらいです。

訪問看護ステーション勤務以降は
自宅でご家族が調理されるのを見るようになるのですが
そのバリエーションといったら素晴らしいものがあります

さて昨日 GW最終日に 友人家族とBBQをしたのですが
そのときピザ窯でピザを焼いて食べたながら、ふと思い出したのが
”ピザのミキサー食”

これを教えてくださったのは
脳性麻痺児を育てているお母さん
ミキサー食はなんでもござれ
兄弟児もいらっしゃる大家族なので
ご家族分の料理 + ミキサー食 を毎食作らないといけません

ご家族分の食事をうまく活用して ミキサー食を作る
簡単そうですけど、なかなか美味しくつくるのは難しいものです

このお母さんが教えて下さった
”ミキサー食ピザ”
・・・そのポイントは・・・?

それは

それは

それは

ピザソースと一緒に
ミキサーする!!

ビックリ( ゚Д゚)‼

ピザはそのままではミキサーにかからないので
水分を加える必要があります
その水分の一部をピザソースにするんだとか

考えてみれば当たり前なんですが
実際に作ってみないとわからないものですね

そんなわけで そのお母さんからのお言葉

「なんでもミキサー食でできますよ♪」

なんでそこまでして ピザを食べさせるの?
と思われる方もいらっしゃるかもしれません
でも 大好きなお父さん・お母さんが美味しそうに食べていたら?
大好きなお兄ちゃんが 一緒に食べたいと思っていたら?

もちろん 同じものを食べられなくたって
大切な家族であることには変わりません
でも大好きな人と 同じものを食べて
同じ気持ちを共有する
これは どんな人でも 当たり前にできることですよね

たとえミキサー食だって
他のご家族と同じものを 一緒に食べられる
そんなだんらん作りの支援をしていきたいです

【長岡菜都子(だんらんコーディネーター)】
リハビリテーション専門職である言語聴覚士の国家資格を所有。病院勤務を経て、訪問看護ステーションに入職。以後12年間で、訪問リハビリテーションを学ぶ。対象は乳幼児から高齢者まで幅広く、病気や障害を抱えながらも、にいかにして家族とともに充実した温かい生活を送れるかにこだわり、支援している。
現在は病気や障害を抱える当事者に対し、『個別』ではなく、家庭や関係施設へ『戸別』に訪問し、主に「はなすこと」「たべること」に関する、赤ちゃんの育み支援、こどもの学び支援、成人・高齢者の生活支援を行っている。
その他、医療・福祉・介護・教育施設等への外部講師等も行い、「はなすこと」「たべること」のバリアフリーを目指し活動中。

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